新学習指導要領に思う
寺小屋塾長の久本です。
6月も末になり、1学期の期末考査の時期になりました。
塾での指導と同時に、私は今も公立高校で非常勤講師として教壇に立っているので、この時期は、テストの作成、採点、成績付けと、なかなかに多忙です。
さらに、今年度からは、いよいよ高等学校でも新学習指導要領に沿った指導、評価がスタートしているので、正直すごく戸惑っています。
正職の先生方には立場上言いにくいでしょうから、敢えて私の立場で、一現場教師の意見として言わせていただくと、今回の指導要領の、理念は理解できなくないですが、正直言って、この方式が成功する確率は10パーセントもないだろうと感じています。そして、かつてのいわゆる「ゆとり教育」の大失敗以上に、教育現場に大混乱と、大きな傷を残すことになるであろうことを、深く危惧しています。
教育政策の失敗の被害者は、未来を創るはずの子供たちです。
そして、教育の最終目標は、
一人一人の生徒たちが、主体的に、幸せに一生を送るための土台となる知識や能力、技能、考え方を発見し身に着けさせる。
ことであり、
学生時代の間に(短期間に)、何か目に見える成果を出し、親や教師に褒められることで一時的な自己効力感を高め、人から高く評価され続ける自分でいられるように、努力し続ける人間を量産すること
ではないはずです。
「本物の自己肯定感」を育む教育とは何なのか。
「本物の幸福」実現のために本当に必要な教育の姿とはどういうものなのか。
公教育がこういう薄っぺらい教育政策に走ってしまうのなら、私教育に携わる者として、また一人の中学生の親として、しっかり考えていかなければならないと痛感しています。