もう一つの勉強部屋
寺小屋塾長の久本です。
生徒募集も佳境に入ってまいりました。連日、いろんな方と面談させていただいております。
そんな中で、皆さんにお伝えいていることですが、寺小屋では、基本的に学年別の一斉授業はしません。高校生の場合には、一人の生徒が塾に通ってくる回数や、一日の塾滞在時間にも基本的に制限はありません。
学校の授業が終わる16時頃から、最終21時まで、いつでも都合の良いときに塾に来て、塾内にある参考書、問題集その他の教材、ウエブ配信授業などを使って自由に学習し、質問事項があれば、その場にいる講師に質問する というスタイルを、開塾直後以来、15年以上続けてきました。
その中で、私が良いと思った学習教材や、学習システムを導入してきましたので、やっと、ほぼ私の理想に近い塾に育ってきたと思っています。(逆に、すべてを使いこなしている塾生はおそらくいないので、少しもったいなくもありますが・・・)。
「寺小屋は、もう一つの学校ではなく、もう一つの勉強部屋です」というスローガンのもと、このスタイルにこだわり続ける最大の理由は、
「こちらから一方的に知識を伝える講義式の授業だけに時間を取られると、生徒の本音を引き出す時間が無くなる」
と考えるからです。
学校の先生なら、「授業」以外にも、課外活動・学校行事・部活動の指導などを通して、生徒の授業中には見せない顔」を見る機会も多くあるでしょう。
でも、私たち塾の講師が、一人一人の生徒と接する時間は、限られてしまいます。
「塾の講師は、生徒の学力を上げることや、受験テクニックを教えて志望校に合格させることに集中す
ればよい」
という考えの方も多くおられるかもしれませんが、
特に受験情報の乏しい、うちのような郡部の学習塾で指導するには、
「合格させることだけが、モチベーションにつながるわけではない」
ことを、肝に銘じなければならないと感じています。
前にも書きましたが、本物の「やる気」を引き出すには、「徹底的に生徒の本音に寄り添う」ことが必要だと私は感じています。
自分のやり方で、自分の想いで学習している生徒の姿からは、いろんなことを読み取ることができます。
「日々の学習指導は、目先の成績を上げるためだけでなく、その生徒をより深く知るためにある」
寺小屋の、私の信念です。