誰のための受験?
寺小屋塾長の久本です。
高等学校の卒業式シーズンですね。塾の本部教室近くの公立高校でも昨日卒業式が行われました。卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。
時期的には、2月25日からの国立二次前期日程の試験を終えて、合格発表を待ちながら、落ち着かない気持ちで卒業式の日を迎えた人も多いと思います。でも、まずは一区切りですね。重ねておめでとうございます。
でも、そのおめでたい話題に合わせて、今日どうしても書かずにいられないことがあります。
それは、今この時期に、おそらく多くの進学校と呼ばれる高校で行われているであろう、受験指導についてです。
ここで、唐突ですが皆さんに質問です。
① あなたは、高等学校を評価するのに、国公立大学の合格数をどのぐらい気にされますか?
気にするとおっしゃる方も、あまり気にしないとおっしゃる方もいらっしゃると思います。でも、現実には、進学校においては、国公立大学合格者数というのが、一つの評価指標になっている部分があるでしょう。(そして、学校関係者ほど、この神話にとりつかれている人は多いです)
では、もう一つ質問
② あなた(やあなたのご子弟)が、国公立前期日程の受験を終え、今合格発表をお待ちになっているとします。そして、併願校の私立大学の合格も確保し、いざとなったら、そちらの私立大学への進学で十分だと考えておられるとします。もちろん、後期日程の国立大に出願はしてあるけど、仮に合格してもそこに行くつもりはないとします。それなのに、学校側から、どうしても後期日程を受験しろと繰り返し指導されたとしたら、何を感じ、どう思われますか?
学校側は、いろんな理由付けをされると思います。「最後まで頑張れ」とか「私立に行くにしても、国公立に合格したという体験をしてから、選んだほうがいい」とか、場合によっては「あれだけ、いろんな先生に、面接や小論文指導でお世話になったのだから」とか・・・
でも、どんなにもっともらしい言葉を並べようと、生徒たちも保護者も馬鹿ではありません。学校側の本音は、透けて見えてしまいます。
学校や学年団の評価を上げるため、国公立大学の合格数を稼ぎたい。
違いますか?
ここで、自戒の意味も込め、改めて考えたいし、考えていただきたいです。
受験の主役は誰ですか? いったい誰のための受験ですか?